「ものづくりIoT現場革新セミナー」解説 IoTとは~その2

9/9に開催される「ものづくりIoT現場革新セミナー」。講師の株式会社ロンドアプリウエアサービスの中崎氏からセミナーへ向けた専門的且つ分かりやすい解説を提供するコラム。

ビジネスモデル

3つ目の側面は、 IoTによるビジネスモデルの創造という側面です。ドイツは、インダストリー4.0でオーダーメイド型SCMという新たなものづくりのビジネスモデルを生み出そうとしています。顧客の要望に沿った製品を量産時のコスト、納期と同レベルで作ろうとする試みです。これを実現出来れば、顧客満足度が向上することにより売上が上がり、商品に付加価値がつくことにより価格を高レベルで維持することができ、それにより価格競争に巻き込まれない業態に変化することができます。それに加え余剰在庫も削減できます。まさに、理想のものづくりです。

ドイツはその理想を実現するためのビジネスモデルをインダストリー4.0で構築しようとしています。アメリカのGEは、IoTとビッグデータを駆使した新たなビジネスモデルを提唱しています。GEでは、航空機に搭載された数百個のセンサーからのデータを自社開発ソフトで解析し、効率的な運航方法を航空各社に提案。 それが、 燃料費削減に貢献し、GE製航空機の売上向上につながっています。

日本では、コマツがGEと提携し、鉱山設備の稼働データをインターネットで収集して分析し、最適な運用を提案しようとしています。これによる効果は、顧客における生産コスト1割減です。このビジネスモデルは、提案サービスによって収益を得るのではなく、そのサービスにより自社の製品を選んで頂き、販売増につなげるという戦略を可能にします。またユニクロは、アクセンチュアと提携し、ビッグデータを活用して顧客に一人ひとりに好みに合わせて商品を提案する試みを始めました。ターゲットは、ZARA、H&Mです。以上の様にIoT(ビッグデータ)は、ビジネスモデルの創造という側面を持ちます。

製造革新

最後の側面は、ものづくりに直接関与する製造革新です。という側面も持っているのです。日立製作所の秦野拠点では、生産ライン各工程にセンサーをセットし、①製品ごとのロボット・機械の自動切り替え②ライン監視によるトラブル対応③無人搬送車による倉庫からの部品の自動取り出し④在庫が減った時点での自動発注をしようとしています。・また、ビッグデータを分析し需要予測をしようと試みています。他にも、パナソニック、アルプス電気、富士通、東芝等の各製造業は自工場にIoTとビッグデータwp導入し、製造革新を図ろうとしています。以上の様に、IoTは製造革新という面を持っているのです。

わかりにくい理由

IoTという言葉は知っているが、その全体像がわかりにくい、という意見を良く聞きます。その理由の第一は、以上の様な4つの側面を持っているIoTにも関わらず、新聞等の記事ではどの側面におけるIoTを示しているのかを明確にせずに、IoTという言葉で一括りにしているからです。これから、新聞等でIoTという言葉を見たら、先ずはどの側面のことを言っているのかを認識してから読んでみましょう。IoTの全体像と各側面の進捗が見えてきます。もう一つ、IoTという言葉はわかりにくい理由があるとしたら、同じ様な言葉がたくさんあるからです。ユビキタス。CPS(Cyber Physical System)、M2M(Machine-to-Machine)、ビッグデータ。これらは、本質的には同じ方向を目指しているのですが、それぞれ分野や業界が違う人たちが自分達の言葉で表現し、このような多くの言葉になってしまいました。これらの言葉の説明は用語集でします。


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